マンツーマンで読書会〜少人数ならではの読書法にトライ

サステナブル料理研究家、一般社団法人DRYandPEACE代表理事のサカイ優佳子です。

2011年からは特に、現代のライフスタイルに合わせた乾物の活用法の研究、発信に力を入れています。

日々の食卓を手軽に美味しく楽しみながら、キッチンから世界をみる眼を持ち続けたいと思います。

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サカイ優佳子の 楽しく 美味しく 未来を創る

 

今月のオンライン読書会、実はまさかの参加者1名さまでした。

ちょっと忙しくて、お知らせをしっかりしていなかったこともあったのですが、マンツーマンは初めて!

それも、読書会には初参加の方!

読書会についてのブログを読んで、ご興味を持ってくださっていたとのことでした。

たとえお一人という状況でもしっかり満足していただきたい!

人数が多いと難しい読書法を取り入れて、トライしてみていただきました。

ほぼ同じ内容の音声配信はこちらでお聴きいただけます。

standFM「サカイ優佳子の 食卓で世界旅行

目次
1 本の内容を頭に入れたいときに使う読書法2つ
2 レゾナンス・リーディングっぽい手法を取り入れてみたら
3 今回読んだ本
4 食がテーマの読書会を開催する理由

 

1 本の内容を頭に入れたいときに使う読書法2つ

頭にちゃんと入れたいと思う本を読むとき、私がとる方法は二つあります。

①マインドマップを書きながら読む
②レゾナンス・リーディングっぽい読み方をする

と書いても「それはなに?」と思う方もいると思うので簡単に解説しますね。

マインドマップとは?

マインドマップは、イギリス人教育者のトニー・ブザン (Tony Buzan)が考案したノート法で、脳のシナプスが広がるのよろしく、中心から外へと枝を広げるようにメモを取っていきます。

文字だけでなく絵を描くのもポイント。

数年前にセミナーを受け、その後1ヶ月毎日課題をこなして、自分なりに使うことができるようになりました。

マインドマップを描きながら本を読むと、全体が頭に入りやすく、記憶に残りやすくなるように感じています。

レゾナンス・リーディングとは?

渡邊康弘さんが考案した読書法で、訳せば「共鳴読書」となるでしょうか。

ちょっと「怪しい」ところもあるのですが、「認知心理学、脳科学などをヒントに生み出された速読を超えた加速学習法」と渡邊さんはおっしゃっています。

詳しく知りたい方は、2017年に書いたブログに詳しいので、こちらをご覧くださいね。

レゾナンス・リーディングを試してみた

2 レゾナンス・リーディングっぽい手法を取り入れてみたら

ふだんの読書会は、

本の概要を捉えて、1分で発表する

それに対して、参加者全員から1つずつ質問を出してもらう

本の中に質問の答えを探し、発表する

対話

 

といった流れなのですが、今回はこんな風にしてみました。

すでにお読みの本をお持ちだったこともあり、まずは「こんな本」という説明を、特に時間制限なく自由にしていただく。

どんなことをこの本から得たいのかを心の中で感じながら、本を手に持ってパラパラと何度かページをめくる。

その後、紙にページ数の目盛りをふったグラフのようなものを書いて、利き手ではない方の手で波線を描く。

その波線で気になる部分をいくつか抽出し、該当ページの前後を精読して、キーワードやポイントをグラフの中に書き出す。

書き出したものを発表し、それを聞いた相手が質問。

その質問の答えを本の中に探す。

対話

 

参加してくださったFさんは、

この方法、なんか変だけど、すごく頭に入る

とおっしゃっていました。

考案者の渡邊さんは、「1冊を20分で読める」としています。

ただ、私は、内容の濃い本の場合、20分のレゾナンス・リーディングだけではやはり無理と思うことが多いです。

まずレゾナンス・リーディングをして、そこからわからないところに深入りしていく、あるいは精読することをしています。

レゾナンス・リーディングをしていることで、全体が把握しやすくなるとともに記憶に残りやすくなると感じています。

3 今回読んだ本

Fさんが持ってきてくれたのは、中村安希著「もてなしとごちそう」(大和書房)。

ノンフィクションライターの中村安希さんが、世界を旅して家に招き入れられ、家庭料理をご馳走になる、その記録が綴られた本なのだそうです。

Fさんが紹介してくれたのは、たとえばこんなことでした。

モンゴルで出会ったリトアニアの女性を訪ねてリトアニアを訪れ、彼女たちの友だちの家で一軒めで前菜を、二軒めでメインを、三軒めでデザートをいただいた体験。

ロヒンギャの難民キャンプで、日給200円程度で働いている人からコーヒーをご馳走になる話。

「ロヒンギャの人々の誇りを感じる話だった」とFさん。

ジンバブエの中国人街で食べた、最高に美味しい!と思ったチャーハン。

バングラディシュを旅したときに、雇ったタクシー運転手さんの家で毎日食事をごちそうになった話。

「なになに、それ、どんなご飯?」という好奇心とともに、こんな体験をしている著者の中村安希さんがどんな人なのかも気になってきます。

私が持ち込んだのは、デイビッド・モントゴメリー著「土・牛・微生物 文明の衰退を食い止める土の話」(築地書館)。

アメリカの著名な地質学者である著者の3部作、「土の文明史」「土と内臓」に続く3作めになります。

20分のレゾナンス・リーディングもどきで私がピックアップしたキーワードやセンテンスに対して、

被覆植物って具体的にどんなものをさすのですか?

団粒を増やすのに牛の力が必要ってどういうことですか?

多年生の穀類を作らなければと言いますが、どういうメリットがあるのですか?

システムズアプローチが必要、ということですが、この場合のシステムズアプローチとは何ですか?

などのご質問をFさんからいただきました。

この本の中にその答えを探す15分を持ったあとは、ほぼ初めて読み始めたにも関わらず、かなりこの本の真髄に迫れたような気がしました。

とても興味ふかい本なので、精読して改めてブログでもご紹介したいと思います。

4 食がテーマの読書会を開催する理由

たった二人での読書会だからこそ、2冊の本とじっくり向かい合うことができた時間でした。

食は、食卓の上だけではなく、政治、経済、国際関係、環境、産業、文化などさまざまなことと関係しています。

そんな食のあれこれについて、本を介して対話していくのがこの読書会です。

本を介するからこそ、初めての人とでも、食に関して話ができます。

食について知り、考える機会を創りたい、いろいろな方々と想いや考えをシェアしあいたい。

そんな気持ちで開催を続けています。

この読書会で取り上げた本についてはこちらにリスト化してあります。

興味をもつ本が見つかったら、ぜひ読んでみてくださいね!

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ABOUTこの記事をかいた人

サステナブル料理研究家/一般社団法人DRYandPEACE代表理事
東大法学部卒。外資系金融機関等を経て、娘の重度のアトピーをきっかけに食の世界に。

食には未来を変える力があるという信念のもと、今のライフスタイルにあった乾物や米粉の活用法を中心にレシピを開発している。
料理教室の開催、企業向けメニュー開発、研修など多数。

料理を自由に発想でき、毎日の料理が楽しくなる独自の「ピボットメソッド」を考案。個人やメニュー開発が必要な方向けのトレーニングも行っている。

著書14冊。メディア出演多数。

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