本を最初のページから読むのは、間違い?

サステナブル料理研究家、一般社団法人DRYandPEACE代表理事のサカイ優佳子です。

2011年からは特に、現代のライフスタイルに合わせた乾物の活用法の研究、発信に力を入れています。

日々の食卓を手軽に美味しく楽しみながら、キッチンから世界をみる眼を持ち続けたいと思います。

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サカイ優佳子の 楽しく 美味しく 未来を創る

 

月に一回、食をテーマにオンラインの読書会を開催しています。

この読書会では、本を最初のページから順に読むことをしません。

精読もしません。

全体像をまずはつかんでから、対話を楽しみます。

今回の読書会で取り上げた本のご紹介もしますね!

食に興味を持ってくれる人が増えたらいいなあ!

 

ほぼ同じ内容の音声配信はこちらでお聴きいただけます。

standFM 「サカイ優佳子の 食卓で世界旅行

1 途中までしか読んでいない本を持ち寄って

積読本解消のための読書会w?

今回集まった本は、なぜか社会派の本ばかりでした。

参加される方が持ち寄る本によって、テーマや話す内容が変わるのも、持ち寄りの読書会の楽しいところです。

そして、私も含め全員が、途中までしか読んでいない本を持っての参加でした。

「未読本OK」「積読解消にぜひ!」と積極的に声をかけている成果でしょうか(笑)。

実際、「最近忙しくて本を読んでいなかったので、たくさんの積読本の中から引っ張り出して、今朝読み始めた本です。」というお声をいただきました。

2 読書会はウォーミングアップ

リアルタイム開催の時はこんな感じでやってました

私はといえば、最近はほぼ毎回、「読み始めたばかり」とか、「読み始めたものの、内容が濃すぎてなかなか前に進まない」という本を持ち込んでいます。

まずは、本をざっと見渡して、あたかも全て読んだかのようにその本を紹介するという第一段階。

皆さんから、その本への質問をいただき、その答えを本の中に探るという第二段階。

さらに、その答えを元に、みんなで対話しながら深めていくという第三段階。

この3つの段階を経ると、こんなメリットがあります。

頭の中に本の全体像が出来上がるので、読書会後の精読がスムーズになる

他の人の質問によって指摘されることで、自分一人で読んでいたら素通りしてしまったかもしれない部分の重要性に気づくことも少なくない

話すというアウトプットによって記憶にとどまりやすい

食に関して興味をお持ちの方々が参加されるので、知らなかった知識や情報を対話を通じていただいたり、考えさせられたりすることも多い

3 今回集まった本のご紹介

今回集まった本は、なぜか社会派の物ばかりでした

今回は少人数だったので、じっくりお話タイムをとることができました。

フードテック革命 世界700兆円の新産業「食」の進化と再定義

食にとても興味があり、お仕事で新規事業開発をされているという方が選んでくださったのがこちらの本でした。

この読書会でも数ヶ月前に実は私が持ち込んだのですが、同じ本でもそのどの部分に特に惹かれるかが、読む人によって違うのがおもしろかったです。

この本については、例えば、こんな質問が寄せられました。

食に関する技術は、人口増に対応するためにそれなりに成功してきているとは思うものの、一方で、BSEなど、自然に反することへのしっぺ返しについては、その本ではどのように捉えられているのでしょうか?

フードテックの進行の中でも、そこから取りこぼされる人たちが一定程度いると思います。そうしたことについては触れているのでしょうか?

食の進化とは、そもそもどういうことなのでしょうか?

私が以前読んだ時に書いた感想は、以前ブログにありますので、ご興味のある方はご覧いただけたら嬉しいです。

食の未来〜「フードテック革命」の衝撃

マッキンゼーが読み解く食と農の未来

コンサルティング会社マッキンゼーが集めた膨大なデータをもとに、食と農の未来について分析されている本とのご紹介を受けました。

30年以上食の現場の仕事をされていた方が持ち込んでくださったのですが、「データは多いものの立ち位置がはっきりしない」とのコメントもいただきました。

この本に対しては、

8つのメガトレンドがあるとのことですが、どんなものなのでしょうか。

著者が食や農の未来を語るとき、どういう未来を良いものと捉えているのでしょうか?

著者が分析する現状と、「良い方向の未来」とのギャップを埋めるためには何が必要とされているのでしょうか?

などの質問が挙げられました。

縁食論 孤食と共食のあいだ

この本は、私が持ち込みました。

読んでみたいなと思っていたところ、前回の読書会である方が持ち込まれ、さらに興味を惹かれて手に取りました。

コロナの影響で、人とともに食卓を囲むことがしにくくなった、「今とこれから」に必要とされる食のあり方とは何かを書いた本です。

何を食べるか、ではなくどう食べるかについてが論じられています。

この本に対しては、以下のような質問が寄せられました。

食を無料にするということですが、生産意欲や生活欲を削いでしまうのではないでしょうか?

なぜ、微生物がキーワードに上がっているのでしょうか?

食べることができれば、なんでもいいということなのでしょうか?

縁食ってなんなんですか?

4 読書会を続けるワケ

食をテーマにしたこの読書会を毎月続けている理由は何か、改めて考えてみました。

食についてもっと考える人が増えるといいな、男も女も関係なく!それが、最初のきっかけでした。

料理教室は、どうしても女性が多く集まります。

でも、女性だけが食べるわけではないし、料理をして食べることだけが食べることではありません。

買って食べる、どこかのお店で食べるにしても、その「食べる」はその人のカラダだけではなく、未来の社会のあり方にも繋がっていきます。

本を介すると、初対面の人とでもさまざまな対話を産むことができます。

食は、全てのことに繋がっているので、食に関する本といっても、ダイエット本、レシピ本、社会の中での食を捉える本などさまざま。

絵本や小説を持ってきてくださった方もいます。

さまざまな人の食に対する考え方を知り、情報を交換するだけではなく、想いを共有したり、時には「それは違うんじゃないかな?」と感じたり話しあったりする時間や場を持つことは、今特にとても大切なのではないかと感じています。

一人でも多くの人と、食に関して対話してみたい!

結局は、私の好奇心なのかもしれませんね。

読書会のファシリテーターのワザも磨いていきます。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

サステナブル料理研究家/一般社団法人DRYandPEACE代表理事
東大法学部卒。外資系金融機関等を経て、娘の重度のアトピーをきっかけに食の世界に。

食には未来を変える力があるという信念のもと、今のライフスタイルにあった乾物や米粉の活用法を中心にレシピを開発している。
料理教室の開催、企業向けメニュー開発、研修など多数。

料理を自由に発想でき、毎日の料理が楽しくなる独自の「ピボットメソッド」を考案。個人やメニュー開発が必要な方向けのトレーニングも行っている。

著書14冊。メディア出演多数。

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