今の行動を変えるためには、原因ではなく「**」を探ろう!

STEPの教科書

サステナブル料理研究家、
一般社団法人DRYandPEACE代表理事のサカイ優佳子です。

昨年秋から、料理教室運営のサポートをはじめました。

あれこれあって、大変な状況をくぐり抜けていたある方から、
「サカイさんから、このお話を伺っていてよかったです。」とのご連絡をいただきました。
今日はそのことについて書いてみたいと思います。

25年前、子育て講座で出会ったアドラー心理学

娘が2才の時(25年前w!)、
STEP(Systematic Training for Efficient Parenting)というアメリカで生まれた子育て講座を、
友人の鈴木美穂リーダーの元、子育て仲間10名で受講しました。
確か、週に一回、全10回の講座だったと思います。

当時はまだ日本では知られていなかったアドラー心理学を取り入れた子育て講座。
「子育てを習うの??」と初めは思いましたが、目からウロコの連続!
学びを共にしたママ友たちとは、今も繋がっています。

そして、それは、子どもとの関係をよくするのに大いに役立っただけではなく、人間関係全般にも敷衍でき、
自分自身の悩みにも応用できることが多いので、あの時受講しておいて本当によかったと感じています。

「その行動を起こすことには目的がある」

その中の一つ、目的論と原因論の違いについてをご紹介したいと思います。
「目的論」とは、人間の行動は過去の原因によって決まるのではなく、未来の目的によって決まる、というもの。

例えば引きこもりを例にとれば、

目的論の反対の「原因論」は、

「過去に**があったから引きこもっている」と考えます。

一方、目的論では、
「外に出たくない、出ないという「目的」のために引きこもっている」と考えます。
例えば、親の注目を集めたいとか、他の人と比べられるのはいやだということから「外に出たくない」というわけです。

目的論的な考え方を取り入れると、現在の行動に置ける問題は、結果ではなく「手段」という捉え方になります。

原因論では、「そんな過去があったからこうなったのか。じゃあどうしようか。」という方向で考えることになります。
原因がわかったから、じゃあ!とすぐに行動を変えることができれば良いのですが、なかなかやめられないということもありますよね。

そんな時は、目的論的なアプローチをしてみてはどうでしょうか。

実は、私自身、思い当たることがあるのです。

料理教室を始めた時、それまでの仕事と全く違う分野だったこともあり、人からどう評価されるかはやはり怖かったのです。
今思えば、子育てを言い訳にしていたところもあったと思えるのです。

「評価されるのが怖い」

「他に子どもをみてくれる人はいないし、そのために仕事に制限があるということにしておけば、
もし失敗しても実力がないからだという評価は受けなくて済むかもしれない」

という打算があったなあというのが今ならわかるのです。意識はしていなかったとしても。
それが必ずしも悪いというわけではありませんが、事実として、私はそうだったなあと振り返っています。

 

不安や悩み、課題の原因を、未来に探る

不安や悩みや課題の原因を過去ではなく、未来に探ってみると、自分の意外な思いに気づくかもしれません。

例えば、必要以上に謙遜してしまいがちな人には、どんな目的があると思いますか?

お金をいただくことについて、なんとなく悪いと思ってしまうことには、どんな目的があるでしょうか?

やるべきことをついつい後回しにしてしまうクセには、どうでしょう?

一度、ご自身で深掘りしてみることで、突き抜けることができるように感じています。

私自身、時折、考えるようにしています。
「この行動を取っている私の、目的はなんだろう?」と。

お役立てくださいね。

*写真の中の文章にあるルドルフ・ドレイカーズ博士は、アドラー心理学の教科書とも言われる「アドラー心理学の基礎」の著書をもつ精神科医。

 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

サステナブル料理研究家/一般社団法人DRYandPEACE代表理事
東大法学部卒。外資系金融機関等を経て、娘の重度のアトピーをきっかけに食の世界に。

食には未来を変える力があるという信念のもと、今のライフスタイルにあった乾物や米粉の活用法を中心にレシピを開発している。
料理教室の開催、企業向けメニュー開発、研修など多数。

料理を自由に発想でき、毎日の料理が楽しくなる独自の「ピボットメソッド」を考案。個人やメニュー開発が必要な方向けのトレーニングも行っている。

著書14冊。メディア出演多数。

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