骨まで愛して!〜二度楽しまなくちゃもったいない

ローストチキン

今年のクリスマスの日、昼ごはんは、かますの干物がメイン、夜はローストチキンでした。

かますも、チキンも、美味しくいただいた後には、もう一度お働きいただくことにします。

ダシをとるのです。

骨やその周りに残った身、魚なら頭の部分には旨味がたっぷり含まれているので、これを捨ててしまってはもったいない!

以前、このブログでカニやエビの殻でダシをとることをお勧めしましたが、鶏肉や魚でもぜひ。

ほぼ同じ内容の音声配信はこちらでお聴きいただけます。

目次
1 魚の骨は捨てないで〜お味噌汁やお雑炊に
2 鶏肉でスープをとる
①骨つきならどの部位でも
②鶏ガラからダシをとる場合との比較
③鶏のスープはどう使う?
3 ダシとりには不向きなケース


1 魚の骨は捨てないで〜お味噌汁やお雑炊に


我が家では、魚を塩焼きにしたり、干物を焼いたりすると、残った頭から尾までをすぐに鍋に入れて沸騰させ、弱火でコトコト15分ほど煮出します。

お味噌汁のダシとして使ったり、野菜と冷やご飯を入れてお雑炊にしたり。

魚の種類によってもダシが違って、その違いを楽しむのもいいのです。
ちなみにカマスはかなり濃厚なダシがとれて美味しかったですよ。

翌日の朝食になりました。
ムカゴご飯の冷凍が残っていたのでムカゴ入りになりました。
他に蕪の角切り。
大根と蕪の葉をこれでもか!というほどたっぷり入れて、卵でとじて。
味付けは塩・胡椒だけ。

カマスのダシでお雑炊


2 鶏肉でスープをとる



①骨つきならどの部位でも

ローストチキンを家で焼くことは、ふつうは滅多にないと思います。
でも手羽先や鶏スペアリブを塩焼きにする頻度はもう少しあるかもしれません。
そうした部位でも、美味しいダシがとれますので、試してみてください。

鍋に骨と水を入れて沸騰したら弱火でコトコト。
私は30分くらい煮ます。


②鶏ガラからダシをとる場合との比較

下ごしらえ不要
一般に鶏ガラからスープを作るとなると、血合いをとる、一度茹でこぼすなどの手間がかかりますが、一度加熱してある鶏肉なのでそこは割愛できます。

香味野菜はなくてもOK
鶏ガラでスープをとる時は、香味野菜(例えばネギや生姜とか、パセリや玉ねぎなど)を入れることも多いですが、風味づけとともに、生臭さを抜く効果を狙ってのことなので、入れてもいいですが、入れなくても問題ありません。

透明にはならない
また透明な美しい鶏ガラスープをとろうとなれば、ゆらゆらと揺れるような火加減で3時間とも言われますが、「一度美味しく食べたあとで、鶏のダシを取れればいいじゃない」くらいの気持ちなので、時間も短縮。

アクが少ない
アクもガラでとる場合のように出ることはないので、放置しておけます。


③鶏のスープはどう使う?

野菜を細かく刻んでスープにするのがウチの定番ですが、汁気を閉じるような炒めものに水の代わりに使うこともできます。

ローストチキンの残りでとったダシで作ったスープ

こちらは昼食に。

玉ねぎ、人参、大根、グリーン・スプリットピーを入れて煮ました。
コトコト少し煮詰めるようにすると、さらに美味しくなります。
こちらも味付けは塩胡椒のみで十分です。
*グリーンスプリットピーについてはこちらのブログで解説しています。
https://yukakosakai.com/beans-5/

残った身は刻んで、玉ねぎ、パセリとともに、ヨーグルトとマヨネーズ、粒マスタードで調味して、お気に入りのパン屋さんのカンパーニュとともに。


3 ダシとりには不向きなケース


魚も鶏も、塩焼きなどシンプルな料理をした後にスープをとるのがお勧めです。

煮魚にした場合はNG。
煮汁の中にすでに旨味が出てしまっていること、味がついてしまっていることが理由です。
この煮汁、もし少し余っていたら冷蔵庫に入れておくと煮こごりになって美味しく食べられます。

鶏肉も、煮込み料理のあとはNG。理由は魚の場合と同じです。

揚げものの場合は、スープはとれますが、油もかなり入るので、もしダシをとりたいなら、一度熱湯をかけて油を落としてからにすると良いでしょう。

魚や鶏肉を美味しく食べた後、ぜひもう一度美味しさを味わってみてくださいね。

 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

サステナブル料理研究家/一般社団法人DRYandPEACE代表理事
東大法学部卒。外資系金融機関等を経て、娘の重度のアトピーをきっかけに食の世界に。

食には未来を変える力があるという信念のもと、今のライフスタイルにあった乾物や米粉の活用法を中心にレシピを開発している。
料理教室の開催、企業向けメニュー開発、研修など多数。

料理を自由に発想でき、毎日の料理が楽しくなる独自の「ピボットメソッド」を考案。個人やメニュー開発が必要な方向けのトレーニングも行っている。

著書14冊。メディア出演多数。

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