豆をもっと食卓に取り入れたいという声はよくききます。
でも一方で、戻すとか茹でてからとか面倒で、という声も多々。
戻さなくても、事前に茹でなくてもいい豆ってあるんですよ。
今回ご紹介するのは打ち豆です。
ほぼ同じ内容の音声配信はこちらでお聴きいただけます。
目次
1 打ち豆とは?
2 打ち豆はどう使う?
3 打ち豆の扱いの注意
1 打ち豆とは?
打ち豆とは、読んで字のごとく、打った豆。正確には打って潰した大豆です。
打って潰すことによって、火の通りが早くなり、5分ほども火を通せば食べられるようになるのです。
新潟、山形、福井などではお馴染みの食材。
山形の月山の近く、大井沢という村落にある民宿「孝庵」(実はなんどもお世話になっています)の女将さんによれば、雪深いその地域では、今でも「豆打ったかい?」が冬前の挨拶のように交わされるのだそうです。
数年前、山形の山辺町の「ヤマキチ」の庄司良子さんに、打ち豆の打ち方を教わったことがあります。
丸い石に、少し水につけておいた大豆を乗せて、木槌で一粒ずつ打つのですが、これがなかなか慣れないと難しいのです。
冬の間の食料の確保が難しかった地域だからこそ、今まで残ってきた風習なのだと思われます。
家で打ち豆を打つ人は少なくなっているとは思いますが、打ち豆が商品化されて、最近では関東でも見かけることが多くなってきたのは、豆を食べたい!それも簡単に!という人には、嬉しいことです。
いわゆる大豆(黄色いもの)、青大豆が主ですが、たまに黒大豆の打ち豆も見ます。
青大豆の打ち豆が好きという人は多く、私もその一人です。
黒の場合、調理中に豆の皮が剥がれてしまって、料理の見た目があまりよろしくなくなるのが欠点と感じています。
2 打ち豆はどう使う?
まず試してみていただきたいのはお味噌汁に入れること。
私は、大根と人参の千切りと青大豆の打ち豆のお味噌汁のコンビネーションがとても好きです。
カレーやシチュー、スープなどの汁ものには、そのまま入れれば野菜のような感覚で使えます。
5分ほども水に浸しておいてから、炒めたりマフィンに焼きこんだりもしています。
マフィン生地の準備をしている間に戻ってしまうので、戻しているという感覚はほとんどないのでは?
お米を炊くときに、打ち豆も一緒に入れれば、豆ご飯の出来上がり。
事前に戻す必要もありません。
3 打ち豆の扱いの注意
一つだけ注意点が。
打ち豆は水を含ませてから潰してあるので、普通の豆ほど長持ちしません。
特に、道の駅などで個人の手作りの打ち豆が売られている場合、2週間ほどでカビてきてしまうこともあるので要注意です。
スーパーなどに並んでいる密封された袋に入ったものの場合はそれほど短いことはありませんが、それでも早めに食べるのがおすすめです。
使い道は色々なので、無駄にせず、美味しく食べてくださいね!
打ち豆。
見つけたら、ぜひ。
サカイ 優佳子
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